尾去沢鉱山の豆知識北鹿地域と黒鉱鉱石の紹介鉱石から金属へ坑道の掘り方光る怪鳥 伝説
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史跡 尾去沢鉱山の豆知識

尾去沢鉱山での鉱石の採掘方法や伝説などご紹介いたします。

北鹿地域と黒鉱

北鹿地域

秋田県北東部は、北鹿(ほくろく)地域と呼ばれ、日本最大の鉱山地帯として知られています。この地域には尾去沢鉱山をはじめとして、小坂、花岡、松峰、花輪、古遠部など数十の著名な鉱山が分布しております。これらの鉱山からは金、銀、銅、鉛、亜鉛等が産出されましたが、それら鉱石の賦存状態は二つのタイプに分けられます。
一つはマグマが地下の亀裂に入り固まってできた、細い脈状の鉱脈型鉱床と呼ばれるもので、尾去沢鉱山がその典型であります。

北鹿地域と黒鉱

黒鉱

もう一つは熱水の活動により形成されたもので、熱水が冷やされる際に広範囲に沈殿した硫化物が塊状(イモ状)に形成された、塊状鉱床と呼ばれるものです。
塊状鉱床は外見の黒い鉱石、いわゆる黒鉱(英語でもそのまま「kuroko」として使われている)が濃縮していることから、黒鉱鉱床とも呼ばれています。

黒い鉱石の正体は、閃亜鉛鉱(ZnS)、方鉛鉱(PbS)、及び黄銅鉱(CuFeS2)などであり、それぞれ亜鉛、鉛、銅などの鉱石として広く採掘されておりました。

鉱石の紹介

黄鉄鉱(パイライト)

黄鉄鉱(パイライト)

鉄と硫黄からなる硫化鉱物の一種で、六面体や八面体の結晶型を示しています。色は真鍮色で金属光沢を放ち、外見は黄銅鉱と似ていますが、条痕色(傷を付けた時の色)が黒緑色であることからその違いを見分けておりますが、明確に区別することはなかなか難しいです。

その淡黄色の色調により金と間違えられることが多いことから、「愚者の黄金」とか「金もどき」などと呼ばれています。また鉄より硬いことでも知られています。